エアシリンダーのオーバーホール
エアシリンダーとは? 構造について
エアシリンダーは両側に二つの空気口があるシリンダー内部に圧縮した空気を送りその圧力によって内部のシリンダーを動かしその後送った空気を排気することでシリンダー内の空気の差圧によりピストンが戻す、これを繰り返して動力にする装置です。
左画像・エアシリンダーのカバー部
右画像2・エアシリンダーの空気口(ロッドカバー部)
右画像の赤丸の部分から圧縮空気をシリンダー内に送ったり抜いたりして内部のピストンを動かします。
左画像・シリンダー内部(ロッドカバー部)
右図・エアシリンダーの仕組み
左画像の赤丸の部分がピストンの軸を通す穴です。 圧縮空気がロッドカバー方の空気口のところからシリンダーに給気されピストンが動きます。 次にシリンダー内から排気されるとシリンダー内の空気の差圧によりピストンが戻るという仕組みです。
修理案件及び対策方法
ヘッドカバーが経年劣化によって破損してしまい使えなくなっていました。
そこでヘッドカバーを旋盤やフライスで新しく作り直し、組み立てる時に塗装のし直しも行いました。
修理手順
今回の修理は以下の作業を約4日で行いました。
まず最初に破損したヘッドカバーの寸法を測定します。
次に材料を旋盤やフライスで加工し、新しいヘッドカバーを作成します。
この時完璧に復元する為に破損したヘッドカバーの寸法の測定を正確に行い、それを元に加工を行います。
左画像・破損したヘッドカバー
右画像・鋼材をフライスで削り作り直したヘッドカバー
ヘッドカバー以外の部品の古い塗装をスクレイパーやサンドペーパーなどで落とします。
ロッドカバーの穴とピストンの軸の間にはめるシール(密封装置ともいい、流体の漏れや外部からの異物の侵入を防ぐ装置)やパッキン(回転や往復運動する機械部分に用いるシール)を挟んで変形させないように注意しながら組み立てます。
最後に塗装すれば修理完了です。
対策方法
定期的な点検をしっかり行うのはもちろん、このようなタイプの場合はロッドカバー部のグリスの補充も(約半年に1度は)しっかり行いましょう。
まとめ
茂呂製作所はこのような工業機械の修理、改善工事をうけたまわっていますので気軽にご相談下さい。