製麺機の修理報告

新規のお客様から製麺機の修理依頼をいただきました。
これまで機械修理などをお願いしていた業者さんに見積もりをお願いしたら想像より高かったことで、インターネットで検索され、茂呂製作所にご連絡いただいたということです。

お問い合わせ内容

  • 製麺機で長さ方向に麺が切断できない、切断できても長さが不安定になっている。
  • 機械に貼ってあるラベルを見て機械のメーカーに電話をかけたが「現在使われていない」となり現存しないので、情報も資料も何もないとのこと

「材料は既に錬ってしまった状態で、早くしないと素材がダメになってしまうので急ぎたい」とのことなのでいつも通りメンテナンスカーで急行!まずは調査することになりました。

状況確認・原因調査

修理依頼をいただいた製麺機

茂呂製作所はこれまでも多くの製麺機を修理した経験があります。

その経験と実績による見立てでは、麺を切るシャフトおよび刃物のあるべきガタが汚れで埋まってしまい、刃物が麺に当たらないように思えます。

麺を切る機構のイメージ図
麺が切れなくなった原因として推測したイメージ図

機構(作動)のイメージは上図のようになります。
念のため確認したところ、やはり刃物のシャフトが緩衝する位置で固まっていました。
また、刃物の取り付けが曲がっており、刃物の辺りが均一になっていた事がわかりました。

原因調査するために分解した写真

施工内容

そこで下記対応を施しました。

  1. 機構部の清掃作業
  2. 刃物が楕円シャフトへ均一に当たるように調整

結果として、問題は解決して長さが均等に切断できるように復旧できました。

お客様には、このような状況(異音や異臭の発生、麺に変な傷がつく)が発生したら内部までしっかり清掃することをお勧めして、同時に刃物調整を指導させていただきました。

当社の経験をさらに活用するために

今回の内容は多くの製麺機修理を対応した経験が活きました。

構造/機構を理解していることで、見ただけで原因がほぼ特定でき、素早くその原因を取り除くことも可能なので、使用目的を達せられるような復旧を行うことができます。

お客様にお話を聴いたところ、これまで機械修理をお願いしていた業者さんはこの機械のことは詳しくなかったらしく、構造/機構を勘違いして、シャフトが楕円になってしまったことを問題視されシャフトの再製作を予想したため高価な見積になってしまったと推測できました。

今回は経験が活きましたが、やはり修理は専門性が高い業者がすべきだなと感じ、専門性がある業者同士が繋がることで修理時間の短縮、生産の再開が早くなるという良い結果に繋がることが再認識できました。

当社が行う「オンライン機械修理」と当社が参加している「 機械修理.com 」を掛け合わせると、この経験を全国の現場に活かすことができます。
当社だけでなく、全国の協力業者さんと知見・経験を共有し、現場の近くの業者さんが駆けつける仕組みを活かして、確実な修理を早く提供することが可能となります。
オンライン機械修理の成熟と仲間探しをこれからもがんばっていこうと思える事例でした。

最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
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