中途採用者のOJT
茂呂製作所は従業員30名未満の小零細企業です。
若者の大企業志向や安定志向が進んだ結果、採用に苦労し続けてきましたが、昨今は新卒者が入社してくれたり若い中途採用者が複数名入社してくれたりと活気が出ております。
しかし同時に離職率も高くなってしまい悩んでおりました。
離職してしまうことで社内制度が曖昧になり、離職した方の代わりを補充することばかりに注力して来ましたが、この度方向性を変えました。
大きく変えた内容は、入社後1ヶ月程度のOJTをしっかりやるという事です。
まず、入社後数日は業務の流れをしっかり把握してもらうため、しっかりと説明します。
同業の経験のある方でも会社によってやり方は違うので、同様にトレーニングを受けてもらいます。
先輩社員から働き方について対話してもらうことで、業務内容を知ると同時に社風を感じてもらいます。
そして次の段階として、業務内容の把握と全社員とのコミュニケーションを一度はとってもらうことを目的とした、帯同業務対応をしてもらうことにしました。
現従業員一人ひとりと入社してくれた本人が、実際に当たる業務ではなくとも、全ての従業員と最低半日は日替わりで一緒に仕事をしてもらい、会社全体の流れや人とのつながりを学んでもらいます。
- 例えばCNC加工機を使って部品を加工する。
- 社内にて機器類の組立や分解作業をおこなう
- 修理現場に同行して、できることは何でもやってもらう
- 事務所にて経理業務のためのパソコン打ち込み作業をする
- 検査梱包作業
以上のような体験をし、様々な業務に携わることによって、より深く会社を知ってもらうことができると考えました。
10月初旬に3名の中途入社がありましたので、多忙ではありましたが一斉スタートでOJTを行いました。
その結果、入社してくれた中途採用者からはこんな意見がありました。
- 業界の違いを知ることができた。社風がこんなにちがうのか!?と驚きました。一人で出来ないことも相談してやることができる、成長できるな!と思いました。
- 各部署を把握できるいい経験でした。これまでの勤務先では別の部署は何をしているか分からないままだったので嬉しいです。その結果、相談しやすい環境の会社であることも分かったので、今後の業務をこなすために相談することは大切だと思いました。
- 皆さんがどんな仕事をしているか知ることができました。部門ごとにそれぞれが重要であることも理解できたので、これからもどんどん経験を積み、皆さんの力になれるよう頑張ります!
所属する部署の先輩社員さんからもこんな意見が。
- 自分なりにでも構造を理解しようとする姿勢がよかった。そして分からない事を積極的に質問してくれて感心しました。
- 最初から早くできる訳がないので、安全と確実性を優先してケガなどは絶対にしないように頑張っていってほしいです。
- まずは色々説明するよりは「やらせてみよう」としてみました。たまに覗いて様子を見ましたが、今思うと少し放置しすぎたかなと反省です。教えるのは難しいです。
- 分からないことは自分で調べ、それでも解決しなかったことはすぐに誰かに相談と報告をしていたところが素晴らしいなと感じました。
- もう少しパソコン操作に慣れると、より作業効率があがると思います。
- 少しずつでも自分から話ができるようにしてください。「質問から……」で、よいと思います。
- 自分の子供たちより年齢が下のせいもあり、少し説教じみたことも言ってしまいました。自分自身の失敗談も話すことができ、今後の役にたててもらえればと思いました。
- 簡単なことだけでなくちょっと難しいこともお試しでお願いしてみて、共に作業することで自身の指導技術の向上につなげられる。
このような結果も出ました。
当社は技術サービスを提供する会社です。
それに伴い、お客様に満足していただけるよう「人財」を育てることから始めよう!と決め、これからも繰り返し行っていきます。