【ハンダ割れ処理】基板修理 

印刷会社様の印刷物カウンタおよび付箋インサータの故障を修理させていただきました。

印刷機に取り付けられた付箋フィーダーの写真です。

印刷物をカウントし任意の枚数に達すると、付箋を印刷物と印刷物の間に挟みこむ「付箋フィーダー」と呼ばれる装置です。

印刷物が流れるラインの写真です。

作業前下見・原因の解明

カウンタの電源は入りますが、指定枚数カウントしても付箋が出てこない状況。
そのため、一日中誰かが目視でカウントしながら付箋を挟み込んでいるという、とても効率の悪い状態でした。
これは早急になんとかしないといけません。

装置を見てみましたが、外見の破損は見られません。
そのため電気的不具合と考え、テスターにて各所の電圧チェックと導通チェックを行ったところ、カウンタとインサータ間のケーブルが断線していることが確認できました。
そこで、まずはケーブル断線を修理しましたが、動作することはありませんでした。

導通を確認するテスターの写真です。

最適な解決方法

これ以上の原因確認による現場作業はお客様の生産を止めてしまうため、持ち帰り修理を提案。
故障の装置箇所が、持ち帰りや宅配が可能なサイズのためこのような判断となりました。
自社で動作確認を行えるよう電圧や信号等の確認をし、持ち帰り修理を行います。

作業工程

作業1

装置を開け、入出力コネクタから回路の導通をチェックしていきます。

装置を分解したところの写真です。

作業2

導通を確認しながら、内部部品の清掃を行っていきます。

分解した装置を清掃したところの写真です。

作業3

出力側に導通していない箇所を確認。

装置の中で導通していない部分を〇で印してあります。

作業4

出力回路を追っていくと、基板にハンダ割れを発見し修理を行いました。

基板の写真に、ハンダ割れしている箇所を〇で印してあります。

作業5

動作を確認し、修理完了。

装置を箱に戻したところの写真です。最後に試運転し、問題無いことを確認しました。

完成検査・試運転の結果

茂呂製作所にて擬似的に信号を入力し、正常動作となりました。
信号を入れるとカウントアップし、指定カウントに達すると付箋を出す動作を確認。
指定カウントを変更し、付箋が出るかの動作を確認。
付箋の長さ調節の機能の動作確認。
強制的に付箋を出す機能など、一連の動作と機能を確認し、修理完了となりました。

再発防止のアドバイス

ハンダは経年劣化で割れてしまうことがあります。
主な原因として振動し続ける箇所や、寒暖による膨張縮小にてハンダにストレスがかかり割れてしまう様です。
劣化を防ぐためには空調を完備し、寒暖差を防ぐことが考えられますが、工場内の寒暖差を防ぐほどの空調はコストがかかってしまいますので、割れた際には修理するという対策を取ることが現実的だと思われます。
お気軽に茂呂製作所にご相談ください。

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