羽毛乾燥機の温調器修理事例:オイルヒーターの不安定な加熱を復旧
ご依頼の背景
羽毛布団のリフォームを手がける企業様より、「洗濯した羽毛を乾燥させる際に使用するオイルヒーターの温度が安定しない」とのご相談をいただきました。
現在は手動でON/OFFを切り替えながら運用されており、早急な修理をご希望でした。
機械について
- 名称:羽毛洗濯乾燥機
- メーカー:L.H.LORCH
- 型式:オリジナル装置
- 用途:羽毛布団の解体・洗濯・乾燥・袋詰めを行う一連の自動機械
- 不具合の内容:温度調整機能が不安定で、オイルヒーターの自動制御ができない
故障の状況と原因
- 現状:装置は動作するものの、温調機能が効かずヒーターが自動でOFFにならない
- 発生時期:最近になってから
- 使用状態:通常運転中に不具合が発生
- 緊急性:高い(現在は手動制御でしのいでいるため、できるだけ早く復旧を希望)
原因の特定
- 温調器の内部接点が経年劣化し、ON/OFFの切り替えが正しく動作していないことが判明
- 本来、設定温度に達した時点でOFFになるべきヒーターが、通電したままになる状態
修理の内容と対応方針
内部の点検と動作確認
- 温調器を分解し、接点の状態を確認
- 上部の接点は使用による摩耗が進んでいたが、同じ機能を持つ未使用の下部接点が存在
接点の切替と動作確認
- 使用中だった上部接点を廃止し、未使用の下部接点へ結線を変更
- 結線後に温度設定を変えながら動作を確認し、正常にON/OFF制御されることを確認
リレー追加の提案
- 現在の温調器はAC200Vのマグネットを直接駆動しており、接点の負荷が大きい
- 今後の接点劣化を防ぐため、リレーを1段挟むことで、温調器の負担を軽減する構成への変更を提案
修理後の状態と効果
- ヒーターの温度制御が安定し、設定温度に達すると正しくOFFされるようになった
- これまで手動で制御していた作業が自動化され、業務効率が向上
- 接点回路の再構成により、今後の信頼性も確保された
接点回路は、AC200Vのマグネットを直接駆動しているため、劣化が進んだと判断した。
接点が劣化した場合、簡単に交換修理できないため、駆動部にリレーを1段追加し、接点の劣化をリレーに負担させることを提案した。
まとめ
お客様からは「温調器を交換せずに復旧できたこと、リレー追加で今後の不具合も防げる構成を提案してもらえたことがありがたかった」とご満足の声をいただきました。
