【電子部品製造業】カップリング交換修理

依頼の経緯

電子部品製造業のお客様より「汚泥コンベアのモーターと接続しているシャフトに関する問題」で修理ご依頼をいただきました。

以前はカップリングと出力軸のシャフトを溶接で固定していましたが、溶接が取れて軸が空回りするようになり、動作が停止してしまったとのことです。

機械について

汚泥の搬送ということがわかり、メーカーや型式などは不明でした。

故障の状況と原因

機械の調査を行った結果、以下の状況と原因が判明しました。

  • 現状
    コンベアは動作しておらず、汚泥がたまっている状態でした。
  • 不具合内容
    出力軸のシャフトにキー溝がなく、カップリングが外れて軸が空回りしている状態です。以前はシャフトとカップリングを溶接で固定していましたが、その溶接が外れてしまったことが原因です。
  • 発生時期
    依頼を受けた当日から
  • 対策
    モーターのトルクが強いため、チェーンカップリングとパワーロックの取り付けによる対応を行います。パワーロックは、キー溝のない出力軸に使用します。

修理の方針

故障原因が特定されたため、次のような修理方針を立てました。

  • シャフトの新規製作
    キー溝がない出力軸に適合するよう、パワーロックを使用してカップリングをしっかりと固定します。
  • カップリングの交換と取り付け
    従来の溶接による固定から、より信頼性の高いチェーンカップリングとパワーロックに交換し、動作の安定性を確保します。
  • 慎重な作業
    パワーロックを締める際は、シャフトにかじりが生じないよう、対角に均等に締め付けを行います。

修理の過程と結果

修理前は、カップリングが外れてシャフトが空回りし、コンベアが稼働しない状態でした。また、溶接が取れてしまったため、今後も同様のトラブルが発生するリスクがありました。

修理は以下の手順で進めました。

  1. シャフトの分解と交換準備
    シャフトを分解し、パワーロックとチェーンカップリングの取り付け準備を行いました。
  2. パワーロックの取り付け
    購入したパワーロックをボスに取り付け、シャフトに均等に締め付けて固定しました。
  3. チェーンカップリングの取り付け
    パワーロックでシャフトを固定した後、チェーンカップリングを取り付け、確実な接続を行いました。

修理完了後し、汚泥コンベアは再び正常に動作するようになりました。
溶接ではなく、パワーロックとチェーンカップリングによる接続により、より信頼性の高い固定が実現し、今後のトラブルを防ぐことができました。

指摘箇所が空回りしている。
採寸。
分解。
購入したパワーロックとカップリング。手に持ってる方がボスにφ65が空いておりそこにパワーロックを入れ込む。
パワーロックを対角に均等に慎重に締める。ミスるとシャフトにかじりができる。
完成。スペースの関係でカバーはつけておりません。

修理結果とお客様の声

お客様からは「カップリングがしっかりと固定され、コンベアが再び正常に動作し、汚泥の搬送がスムーズに進むようになった」とのご感想をいただきました。

溶接によるトラブルを解消し、より安全で信頼性の高い修理ができたことにご満足いただけました。

最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
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