【クラッチ機構の置換作業】

お客様より、生産装置におけるエアクラッチのユニットが老朽化しており、故障する前に交換したいとの依頼を受けました。

早速伺い確認いたしましたが、どうしても元メーカーと型番が分かりません。
老舗メーカーにも問い合わせをしましたが、やはり分かりません。

こうなれば、思い切って現状の機械スペックから新規と同じように考えて、現行のエアクラッチに置き換えるようにいたします。

まず、なぜエアクラッチなのかという所から考えます。
電磁クラッチに比べ小型化が出来たりなどのメリットもありますが、今回は火気厳禁の場所なので防爆性に優れたエアクラッチとなります。

また、どれくらいの能力が必要か求めなければいけません。
しっかりと計算で求める方法もありますが、今回は元のエアクラッチの軸径を参考に選定いたしました。
現実的にはクラッチにつながるギヤボックスの出力軸と同径にしておけば、大抵OKです。
入力軸より強い必要はありません。

そして、全体の長さを勘案して、入手しやすい製品を選定します。
入手のし易さもアフターフォローで大事な要素となります。

このような様々な要素を勘案して選定を行います。
古いエアクラッチと選定した現行のエアクラッチは基本原理は一緒ですが、部品の配置レイアウトが大きく異なっておりました。

そこで、置き換えで切るように様々なアダプターを製作しました。
外観はまったく異なりますが取り付けに必要な寸法は既存のエアクラッチとまったく同じです。
アダプタ部品は社内で製作いたしました。

現地取付作業も依頼いただきました。設置自体は必要箇所が同一寸法のため非常にスムーズに終わりました。
動作確認と今後の点検方法を説明して終了となりました。

部品選定や設計でお時間をいただきましたが、このように、古くて元メーカーも分からないものも対応できる場合がありますので、ご相談ください。

最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
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