横型マシニングセンター用マシンパレットATC装置の緊急修理

ご依頼の経緯

9月2日(木)午前11:00 突然の電話でした。

お客様:
「当社の機械が壊れて動かない。当社は常に最先端の機械を導入しているが、この機械だけは加工精度も操作性も良い機械なので破棄をせずに今でも大切に活用している。その加工機が稼働できないのは非常に困る。日頃は自社内で修理対応をするが今回は部品も破損していてどうにもならない……。できるだけ早くどうにかなりませんでしょうか?」

ご担当の方はとてもあわてている様子でしたが、少しずつお話を伺ううちに落ち着かれたようで、詳しい状況を聞かせていただくことができました。

今回修理した横型マシニングセンター
お客様の機械 横型マシニングセンター
  • マシンパレットATCの位置決めができないことから生産が止まっている。
  • 位置決めをするための部品が壊れているようだ。
  • 日頃、機械保全を担当している者は、何とかならないかまだ現地で作業をしている。

電話をされてきたのは事務の方で、インターネットで茂呂製作所に辿り着き、とりあえず連絡したとのこと。

  • 技術部長および社長もとにかく修理を急ぐことを最優先とし、見積もりは後でも信頼できるところへすぐに依頼しろとの指示がでている。
  • 機械保全担当者が家庭の事情で13:00に帰宅することになっており、まずは下見に来て、その担当者と打ち合わせしてくれることが最善だとのこと。
事務スタッフが電話を受けている様子
最初に電話を受けた事務スタッフ

状況確認から作業内容提案

電話を受けた当社従業員はお客様の場所・連絡先を確認、すぐに行けば12:00には到着できる場所なので当社サービス部スタッフに連絡、メンテナンスカーで出発!
すぐに初動対応をすることにしました。

修理の際に移動や道具の運搬に使用する「メンテナンスカー」という名前の軽ワンボックスカー
当社自慢のメンテナンスカー壱号

お客様から「全てにおいて万全でお願いします。費用のことは全てお支払いします!」とのお言葉をいただいた上でのことでしたので、念のために最初から2名体制で対応することに。
移動中も事前準備を行いました。

  • 緊急部品製作対応の社内情報発信
  • 1秒でも早い復旧に向けて・社内スケジュール担当・材料調達担当・製図担当・技術SVの決定
  • 各担当に対して現地調査及び、打合せ終了後すぐにオンライン伝達できるようにアナウンス

12:05に現地へ到着、すぐに機械保全担当の方と打ち合わせを開始、ヒアリングの結果下記のような状況が把握できました。

  • 設備の老朽化(30年以上前に設置)でマシンパレットATC装置の位置決め部品が破損してしまっていた
  • 破損部品の取付け部(相手側・設備側)のねじ穴も損傷しており部品製作だけでは復旧不可能と判明
  • 機械保全担当者がねじ穴修正作業を行ったが修復不能なレベルであった
  • ユーザー希望は1日でも早くだが、機械保全担当者が翌日9月3日(金)お休みなので最悪は6日(月)でも……
破損したATC装置の位置決め部品
破損した部分

それを踏まえ、下記を提案させていただきました。

  • 新規で、ねじプレートの製作&現地溶接にて設備側の修復も提案(全て茂呂製作所で対応)
  • 対応は、破損部品の新規製作・設備側用溶接のねじプレート製作・アセンブリ寸法重視の製図作業・現地溶接作業・取付け&復旧確認で決定

この提案内容でご了解いただき、このあと1時間以内に着工日を決定、報告することをお約束して現地調査を終了しました。

社内で情報共有するための手描きの図
まずは簡単に手書き図を作成

その後、念のためにスマートグラスを着けて現地と社内の各担当者(スケジュール担当、材料等調達担当、作図担当、加工担当、技術SV)とオンラインで打ち合わせを行いました。

現地でスマートグラスをかけているスタッフと本社でその映像を確認しているベテランスタッフ
スマートグラスを使って現場と本社を繋いで打ち合わせしています。
  • 改めて最重要案件である事を共有
  • 採寸図の提示ならびに設計意図の説明
  • 社内加工スケジュール調整&材料確認
  • 技術SVへのサポート要請
  • 現地修理作業も発生したので対応者の確保
  • 最短対応日の決定(明日朝一着工!)

以上を決定し、約束通り1時間以内にご担当の方に「明日の朝からの修理開始、午前中のうちに復旧させますので明日は安心してお休みいただいて、あさって無事に稼働している事をご確認ください」とお伝えしました。

作図スタッフ、材料発注スタッフ、部品加工スタッフの様子
作図、材料発注と生産調整、部品加工

前日準備~当日作業

担当者の見事な連携で21:00には破損した部品の再製、交換する部品入手がすべて完了しました。

製作した部品の写真
緊急で製作した部品の1つです

それと同時に明日の作業責任者と作業者で入念な準備・打合せを行いました。
結果、深夜までかかってしまいましたが、万全の準備を整えることが出来ました。

9月3日(金)午前9:00
交換する部品や作業に必要なものを持参してお客様のところへ到着。
今回の作業は社内で溶接作業を徹底して修練した、若手スタッフの初陣ともなりました。

危険予知(KY)ミーティングのイラストと修理した箇所の写真

早速

  • KYミーティング
  • 事前清掃と養生作業         
  • 位置確認を確実に行い部品の溶接作業          
  • 部品取付け&位置確認   
取付作業の様子と完成写真

11:30作業完了です。   

すぐにこの機械の操作責任者の立ち合いの下、動作確認をしていただき「OK」を頂戴しました。

9月4日 念のためお客様にお電話して問題ないことを確認
9月6日 機械保全担当者へ再度お電話して報告書を送付、電話にて説明申し上げました。

お客様:
「無事正常に稼働しています! 御社の機動力、連携力に脱帽です。今後も何かとお付き合いください」と大変ありがたいお言葉をいただきました。

スタッフの感想

現場で作業した若手スタッフ

部品等の寸法等に問題がなかったため、滞りなく作業ができました。
現地修理は緊張しましたが、無事に修理できて良かったです。

サポートに徹したベテランスタッフのコメント

若手社員が現地で非常に頑張りました。
自信を持ちスピーディーに作業を進める姿に、次は安心して任せられます。

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